先日、新聞紙上で、他人のiPS細胞から作った網膜の組織を患者に移植する臨床
研究の計画が発表された。
計画では、失明の恐れがあり国内に推計で10万人いるといわれていえる加齢黄班
変性の患者約10人を対象に移植する。2014年に患者自身のiPS細胞を移植し、深
刻な問題は起きず、症状は悪化してないが、培養や検査に約1億円、移植までに約
11ヶ月費やした。今回の計画では移植までに最短1ヶ月、費用も大幅に減らせるとい
う。この病気の患者にとっては明るい希望の光が差し込んだ思いを持つことでしょう。
私も加齢黄班変性の患者の一人で、今は何の治療も受けてはいないが、この計画
が間に合えば、ぜひ治療してもらいたいと思っている。
現在のこの病気の治療法は、光線力学的療法(PDT)等のレーザーでの治療と3年
ほど前に開発された、抗血管新生療法という治療方法がある。レーザー療法は他の
組織にもダメージを与える欠点がある。また抗血管新生療法は、眼球に血液を抑制
する薬を注射する方法で日数をあけて3回行う必要があり、欠点は高血圧や脳梗塞
の発生の可能性がある。
私の場合、高血圧により毎日血流を良くする薬を服用しているので、一方では血流を
良くする薬を毎日服用し、他方で血流を悪くする薬を注射することは無理だと医師に
説明し、状況が変わったらお願いしますと、その治療を今回はその手術を見送ることにした。
そんなことから、2012年に「iPS細胞の開発」でノーベル賞を受賞した京大の山中
伸弥教授の功績は今更ながらすごいことだと感心するとともに、この計画が一刻も早
く成功することを期待している。
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