☆剱沢の尾根道より眺望した「剱岳」の山容


 2013年8月の特別有志例会として、北アルプスの「剱岳」〜「立山三山縦走」の夏山合宿登山を実施しました。 「剱岳」は富山県の東部、北アルプスの北部に位置する日本有数の岩峰の名山です。「岩と雪の殿堂」の名にふさわしく天空をさすその山容は圧巻で、アルピニストの憧れであり続ける山です。

有志メンバーの皆様は予てより北アルプスへの憧れが強くありました。今回北アルプス有数の難コースである「剱岳」へ挑むに当たり、事前に岩場、クサリ場や梯子場への対応、そして高山での耐久力を高める為に7ヶ月を掛けて訓練登山も実施してきました。  今回の山行は3000m級の高山の難コースでもあり、何よりも天候が最優先です。当初予定の日程は雨天の予報の為出発を2日延期して実施ました。結果晴天の中で北アルプスの山岳景観を満喫しながら予定通りのコースを踏破しました。





●第一日目 8月7日(水)

 矢板から立山町へ移動、登山口の立山室堂平から雷鳥沢、剱沢を経由して剱山荘へと向かう。


 ■往路:矢板出発3:00⇒立山町、アルペンルートケーブルカー駅8:20⇒立山室堂平着10:00

   ☆室堂平から雷鳥沢のキャンプ場、別山乗越へのルートを眺望、至る所に雪渓が残っています。


 ☆ルートマップとコース順路



★ 下記写真は拡大版も見られます。

◇矢板より5時間30分で富山県立山町に到着しました。アルペンルートケーブルカー駅の駐車場は既に満車でした。
 河川敷駐車場の路肩部に駐車して、早速準備を整えケーブルカー駅へと向かいました。
 

◇ケーブルカー、高原バスを乗り継ぎ立山室堂平に到着です。立山三山を背景に早速記念写真の撮影です。
 晴天で周辺の大日岳や立山の景観も素晴らしく、はやる気持ちを抑えながらスタートしました。
◇室堂平周辺のコース沿いに位置するミクリガ池と疑獄谷。ミクリガ池は雪解け水を満々と
 蓄え高原の爽やかさを感じさせてくれます。地獄谷は有毒ガスが噴出していて通行は禁止です。
 

◇雷鳥沢への下りのルート。絶景に思わず万歳する梅原会員。雷鳥沢キャンプ場にて一休み。
 鈴木副会長は何時もの特製キャラメルを早速配給しています。
 

◇雷鳥沢キャンプ場より見た称名川の一本橋 ◇雪渓を越えていよいよ雷鳥沢の登りです。




◇本格的な登りを前に一休みです。先は長いですよ!じっくり行きましょう。登るにつれルート
 沿いには沢山の高山植物の花が咲いています。花を見ながら休憩して呼吸を整えました。
 

◇雷鳥沢の登山道沿いには沢山の高山植物が咲き誇っています。
・トウヤクリンドウ ・ミヤマリンドウ ・チングルマ ・ハクサンチドリ

◇雷鳥沢の急登部を3時間15分登り別山乗越の剱御前小舎に到着です。・・・・疲れました。
 

◇目の前に絶景が広がっています。憧れの剱岳です。早速剱岳を背景に撮影しました。
 
◇雪渓と岩と青空・・・まさに絶景です。 ◇絶景の中で昼食、メニューは冷し中華だよ!

◇剱沢への下山道を剱山荘へと向かいます。 ◇剱沢のスロープは雪渓で覆われています。

◇雪渓を下りながら剱岳を望む、本当にあの山を登れるのかと少し不安になりました。
◇第一日目の目的地、剱山荘に到着です。所要時間6時間でした。早速テラスにてビールで乾杯です。
 

◇夕食はハンバーグ、エビフライ・・です。 ◇沢山食べて明日のスタミナを確保しましょう。

●第二日目 8月8日(木)
 本番の剱岳アタックです。7ヶ月の猛訓練の成果が問われる登山です。
 前夜は8時に就寝して早朝3時に起床して準備を整え、ヘッドランプを頼りに4時に山小屋を
 出発して山頂を目指しました。
 

    ☆前剱より剱岳山頂部を望む、立ちはだかる岩峰です。こんな岩場を登れるのかと不安になりました。
☆ルートマップとコース順路


◇早朝4時ヘッドランプを点けて岩場を登り、約40分で一服剱まで登りました。眼下に剱山荘が見えます。
 

◇一服剱山頂です。頭にはランプを付けています。 ◇前剱を目指し稜線を歩きます。

◇前剱へのルートは事故の多いガレ場の急登です。今にも崩れ落ちそうな大岩が恐怖感を煽ります。
 

◇前剱山頂到着です。所要時間2時間でした。移動出来る山頂標識を手に持って記念撮影しました。
 

◇前剱から剱岳へ向かいます。いよいよ難所の岩場です。まずは前剱の門、次に平蔵の頭を登ります。
 

◇急登のクサリ場、平蔵のコルです。少し渋滞しています。クサリを頼りに三点支持で慎重に登ります。
 

◇緊張感の岩場が続きます。垂直の登り、下りの連続です。クサリだけに頼らず三点支持で進みましょう。
 

◇最大の難所「カニのたてばい」です。訓練してきた成果が活きることを祈りました。
 

◇「カニのたてばい」は渋滞です。呼吸を整え順番を待ちます。松本、鈴木、中村の順で登りました。
 

◇まさに垂直の壁です。上から見ると更に迫力がありますね。訓練の成果があり恐怖感無く登れました。
 

◇最後尾の荒田副会長も力強く登っています。 ◇登り切るとトラバースして頂上へのルートです。

◇頂上へのルートから見た難所の岩場 ◇そしていよいよ頂上は目の前です。

☆遂に「剱岳」登頂です。2013年8月8日(木)8時30分

   遠征有志会員:中村茂、松本隆、荒田英治、鈴木光典、梅原弘二
◇山頂にて休憩、景観を満喫した後下山開始 ◇下山ルートも難所の連続で油断禁物です。

◇下山道の最難関、「カニのよこばい」です。足場が確認しずらいので要注意です。よそ見しないでね。
 

◇カニのよこばいの次は垂直の梯子の下りです。 ◇平蔵の頭の岩壁を登りガッツポーズです。

◇難コースを無事通過しました。ホッとして笑顔で剱岳を背景に撮影です。剱山荘も見えてきました。
 

◇剱山荘で昼食の後、今日の宿泊地の剱御前小舎へと向かいます。ルートの至る所に雪渓が残っています。
 

◇雷鳥の親子を発見しました。雛が3匹居ました。 ◇剱御前小舎に到着、所要時間12時間でした。
 お疲れ様でした。

●第三日目 8月9日(金)
 立山三山の縦走です。下山ルートとしての縦走です。剱岳登山の“おまけルート”として歩き
 下山しました。3000m級の連山ですので、黒部湖や立山室堂平、雷鳥沢等の展望は素晴
 らしく夏山の景観を満喫しました。

☆縦走した立山連山:別山、真砂岳、富士ノ折立、大汝山、雄山
☆ルートマップとコース順路

◇山小屋を出ると外はガスで何も見えません。展望のない尾根道をひたすら雄山を目指しました。
 

◇コース案内の表示板だけが頼りです。剱岳も見えず残念です。・・・突然ガスが晴れてきました。
 

◇眼下に黒部湖と黒四ダムが見えてきました。場所はコース中間の富士ノ折立です。雄山も見えます。
 

◇瞬く間に晴天になり絶景の尾根道を登り雄山に到着しました。雄山はハイカーが溢れ渋滞しています。
 

◇雄山々頂より見た室堂平の景観です。この絶景もしばらく見納めです。間もなく終点の室堂山荘です。
 

☆室堂山荘に到着です。予定の行程を全て踏破しました。本当に長く厳しい3日間でした。
  万歳!万歳!万歳!・・・・自分自身を褒めてやりましょう。
   ◇下山のバス車中より見た立山杉
    樹齢300年の巨木です。
     ◇下山後、少し寄り道をして称名滝も見学、
      落差350mの日本一の滝です

☆三日目は宇奈月温泉のホテル黒部に宿泊しました。3日間の登山で疲れ切った体を温泉で
 癒しました。達成感で皆様大満足です。湯上りのビールで生き返りました。
●第四日目 8月10日(土)
 栃木への帰路につく前に、トロッコ列車に乗り黒部渓谷を散策しました。北アルプスの山岳
 景観とは違った渓谷の景観を楽しみました。


   ◇宇奈月温泉⇔欅木平間を時速20kmのトロッコ列車に乗り、のんびりと黒部の渓谷を散策しました。
■復路:宇奈月温泉発11:40⇒北陸道⇒上信越道⇒北関東道⇒東北道⇒矢板着17:00


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