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 7月度の定例会は遠隔地で2泊の山旅という事から、総勢9名という少人数ではありましたが、是非共参加したいという皆さんと東北の日本百名山「八幡平」、二百名山で高山植物が豊富な山「秋田駒ケ岳」を登ってきました。
移動交通手段は当初会員の自家用車2台で…と考えたのですが、10名が乗車可能なトヨタ・ハイエースをレンタルしても総費用は殆ど変わらず、3名が交互に運転を担当しながらの移動となりました。幸い登山・観光の期間中は雨にも遭わず楽しい三日間を過ごして頂けたのではないかと思っています。    


2022年7月11日(月)日本百名山「八幡平」山頂 9名参加


ガマ沼分岐点より八幡沼を展望


レンタカーハイエース1台で運転手交代しながら八幡平登山の起点、展望駐車場へ昼過ぎに到着。

途中のスーパーで買ってきたお弁当を八幡平ビジターセンターの中で食べ先ずは腹ごしらえから。

曇り模様ですが雨は降らなさそう。今日より明日の秋田駒ヶ岳の天気を心配しながら登山準備中。

駐車場外れの登山口から八幡平山頂へイザ出発! と言ってもアッという間に到着するけど(^^)

誰かさん、真直ぐ行こうとしたけどガマ沼分岐は左折。同じコースを二度目辿るのにねぇ(苦笑)

ガマ沼に到着、6月初旬なら沼が雪解けで龍の瞳の様なドラゴンアイという現象が見られる場所。

その先にあるメガネ沼、アスピーテ火山の火口に水が溜まった二つの沼でメガネの様に見えます。

メガネ沼のひとつには未だ残雪があり水面の下に神秘的な色を見せる雪塊も残っていましたね。

高々30分も登って来ると日本百名山「八幡平」(1,613m)山頂へラクラク立つ事ができます。

八幡平山頂からは平坦な登山道で小さな湿地帯はヒナザクラやイワイチョウの花も楽しめました。

程なくガマ沼に到着、硫黄コロイドが溶け込んでいるので沼の水は碧がかった美しい青色です。

ガマ沼分岐点にはガマ沼展望台と直ぐ下に八幡沼展望台があり二つの沼を見渡す事が出来ます。

八幡沼を背景に全員揃った記念写真は人物がちっちゃい…自然の風景がメインですから勘弁ね。

八幡沼展望台から下ります。前方に見える山小屋が陵雲荘で道沿いにイワカガミなど咲いています。

陵雲荘への分岐で「結構、花あるじゃないの」とミヤマキンバイなどを見て喜ぶ鈴木さん。

トイレ休憩を済ませT字路分岐から周回コースへ戻り、この先の湿原地帯へと足を進めます。

今年はワタスゲが少ないのか時期が悪かったのか殆ど見なかったけどコバイケイソウは見頃です。

沢山の地塘が集まっている場所は遠くに見えるオオシラビソ林と相まって素敵な風景です。

八幡沼の東端辺りにある源太分れの分岐、此処は右に進み沼の南側に広がる湿原へ向かいます。

緑一面の湿原の様に見えますが目を凝らすとヒメシャクナゲなど、湿生植物が結構あるのですよ。

トイレ休憩した陵雲荘が対岸に見える風景は何となくスイスの湖と山小屋って雰囲気みたいです。

前方にオオシラビソ林が近づくとこの辺りで湿原も終わりになり、高山植物の植生も変わります。

湿原を抜けた先の疎らなシラビソ林の箇所は木道が階段状に設置されていて登るも苦労なしです。

林を抜けるとアスピーテラインの車道と車を停めた台地にある展望駐車場が望める様になります。

石畳の登山道を辿り、見返り峠に来ました。雲が無ければ岩手山など見えるのですが今日は残念!

鏡沼分岐まで戻ってきました。昼過ぎスタートで周回して来るのに丁度良いくらいのコースです。

色々な高山植物にも出会えて登山口に無事帰着〜 心は早くも今日の宿泊地へと向かっています。

登山した達成感を表すには物足りない歩行距離でしょうけど、何時もお決まりの「ばんざーい!」

左上から時計回り(以下全て)にベニバナイチゴ、ヨツバシオガマ、ナナカマド、スダヤクシュ。

「幽霊茸」とも呼ばれるギンリョウソウ、可憐なヒナザクラやツバメオモト、イワイチョウの花。

久し振りに出会ったゴゼンタチバナ、ミヤマキンバイ、アオノツガザクラ、イワカガミ。

湿原に沢山あったコバイケイソウ、チングルマとチングルマの花穂、小さなヒメシャクナゲ。


2022年7月12日(火)日本二百名山「秋田駒ヶ岳(男女岳)」山頂


阿弥陀池と秋田駒ヶ岳(男女岳)


宿泊した駒ヶ岳グランドホテル5階窓から眺めた秋田駒ヶ岳。ホテル駐車場にはハイエースも。

朝食後、車で4km程下ってコンビニで昼食弁当を調達後バス乗り場のアルパコマクサ駐車場へ。

前回来た時、普通車利用で八合目まで行ったけど道細かったよなぁ…大型バスでも行けるのかな。

細い道をクネクネ登り20分強で登山口八合目にバスは無事到着〜 バスの運転手さん、凄いわ。

バスを降りると濃いガスで小雨と感じる様な状況なので女性会員は雨具を着用、登山に備えます。

準備が整い9時25分頃に八合目を出発。この先下山するまで強い雨だけは勘弁して欲しいね。

旧日窒硫黄鉱山跡の横に続く登山道を登り上げて行きます。心持ちガスは薄くなって来た感じ。

地面が赤い「片倉岳」に到着。田沢湖はガスで見えず板山リーダーから「即、出発〜」の号令(笑)

左右にシャクナゲ等の灌木が茂る登りが2ヶ所程ありましたかね。マルバシモツケも多かった道。

漸く展望の効きそうな場所に出てきたけれどガスが濃くて下界方向は何も見えませんねぇ…(泣)

此処はニッコウキスゲの群落が凄かった場所、風とガスが横殴りで楽しむ余裕はない状況ですが。

登山道の上下左右にびっしり咲いていましたね。地元、流石山のキスゲ群生地に負けないくらい。

その先に進むと今度はコバイケイソウの大群落。これだけ咲いていると結構見応えがあります。

更に進むと木道で、この辺りからチングルマ群生地が広がるのですが既に咲き終わり綿毛だけ…

正面から霧雨の混ざった猛烈な強風。眼を開けてているのが辛い様な中を阿弥陀池へ向かいます。

程なく阿弥陀池西端にある男岳分岐に差し掛かりましたが、ガスが濃くて殆ど展望はありません。

阿弥陀池の木道を進んで行くと、前方に阿弥陀池小屋が見えて来ました。トイレ休憩を取ります。

小屋の北東方向にある湿原地帯には未だ1m以上も高さがありそうな残雪、7月も中旬なのにね。

小休憩のあと秋田駒ヶ岳の主峰、男女岳(おなめだけ)へ向かうと一瞬ガスが抜け山頂が見えた〜

山頂辺りを覆うガスは濃くなったり薄くなったりの中、石畳の登山道を進む玉木・鈴木の両氏。

石畳から木製階段に変わる辺りを先頭切り登って行く女性会員の皆さん、男性以上に元気です。

登山道横に咲く高山植物、ミヤマダイコンソウやエゾツツジなど苦しい登りを癒してくれます。

「荒ちゃん、これ何って花?」って問われたけど初見で分からず、下山後にエゾツツジだと判明。

ジグザグの道をひたすら登り詰めて後少しで山頂という地点を進む皆さん。ガス、抜けんかなぁ…

山頂に到着〜 以前に有志仲間で来た時もガスガスで展望はなく、今回も残念な結果でしたね(泣)

強風とガスが流れ込む中での秋田駒ヶ岳登頂記念写真、皆さんの表情は凄い事になってます(笑)

スマホを落としたかも?の佐藤旦那さんでしたが思い違いで別のポケットに入っていたらしい。

山頂からの下りはアッという間、只、荒爺の髪はガスの露でチングルマの綿毛の様…と笑われた〜

オマケにデポしたリュックを背負わず出発しようとする鈴木さん、ボケた?…と笑われる始末。

天候も良くないしチングルマの最盛期は過ぎた様なのでムーミン谷はパスして進路を横岳方面へ。

稜線まで登ると男岳・横岳分岐、この先は焼森の辺りまで殆ど平坦な登山道が続いているはず。

正午に至った頃に横岳山頂に到着。全員が揃った記念写真を残し、此処でお昼の弁当にします。

稜線上で風が強いかな?と思ったけれど然程の事はなくベンチや岩に腰を降ろして昼食タイムに。

横岳から焼森までのコースは胸ほどの高さの楓やシャクナゲが茂るルートが500m程続きます。

焼森の手前に出ると風景が一変、樹木が忽然と消え、草はあるけど荒涼とした地帯に変化します。

広い焼森のピークには石を積み上げたケルンと山頂表示柱。コマクサが見られたのは良かったね。

焼森を去る前、ガスが抜け登山口の八合目方向が見えるタイミングで此処でも来訪した記念写真。

柵の横に続く比較的急な登山道を下って行きます。踏み跡もハッキリでコース迷いする事なさそう。

変わった花があるよ…って覗き込む皆さん、コレも直ぐに名前が出てこなかった花のイワブクロ。

焼山からは急な下りが続きました。この辺りから荒涼とした場所から灌木の登山道へ突入します。

渡渉箇所が一ヶ所、此処から少し登り返し多少のアップダウンを繰り返しながら登山口八合目へ。

濃いガスには見舞われたけど雨には遭わず4時間半程で周回、無事に登山口へ戻ってきました。

阿弥陀池で出会った高齢のご夫婦は片倉岳経由のピストンだったらしい。無事に帰還でバンザイ!

この所、流行りになった?登山終了のハイタッチ、其れなりに楽しめたトレッキングだったかな?

バスの出発時刻を確認したら丁度良い時間の様子、小屋の辺りで休憩をとりバス到着を待ちます。

秋田駒で見掛けた色の濃いハクサンチドリ。タニウツギやマルバダケブキ、タカネアオヤギソウ。

オニシモツケ、トリアシショマ、ミヤマダイコンソウ、ハクサンシャクナゲとシモツケソウ。

ネバリノギラン、大群落だったニッコウキスゲ、咲き残りのチングルマ、モミジカラマツソウ。

今回、初めて出会った花はエゾツツジ。コマクサやカラマツソウ、イワブクロも久し振りの花。

昨日が、畑さんのお誕生日だったとの事で「おめでとー」の乾杯。お歳を聞くのは野暮ですよね。


二泊なので慌ただしくなく、ゆったりした行程で先ずは「田沢湖」の辰子姫へ会いに行きました。

その後「角館」へ移動、蒸し暑い日で薄っすら汗をかきながら人力車も走る武家屋敷通りを散策。

盛夏に来る観光地じゃなさそうで(笑)やはり桜の花が咲く時期に訪れると風情あって良さそう。

一つくらい武家屋敷を見学しましょうと青柳家の門を潜った途端、体温測定と見学コースの説明。

立派な甲冑や武具など展示は、それなりに見応えあり本物の日本刀や薙刀の重さを感じる体験も。

幸い三日間とも雨には遭わず、仲間たちと楽しい旅が出来て無事に栃木へ戻りました。お疲れ様。

(レポート作成:荒田)
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