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《 歩こう会 6月度・有志会 》


 歩こう会6月度有志会は、日光国立公園に属し足尾町にある「庚申山(1,892m)」を登ってきました。「庚申山」周辺は古来より日光修験道の修行地で、数々の奇岩・怪岩が林立しており、現在でも庚申山の開祖である勝道上人の行場跡が残っている山。国の植物レッドデータブックで絶滅危惧II類に指定されている食虫植物「コウシンソウ」の自生地としても知られています。今回はコウシンソウには会えましたが、梅雨時で霧雨・小雨模様という事もあり、山頂からの展望はなく少し残念でした。

庚申山とコウシンソウ
2017年6月13日(火) 庚申山 参加者 3名




矢板市から1時間少しで「銀山平公園」に到着、 早速登山準備を整え、雨具を着て出発します。

「庚申山」登山口、雨はチョット強く降ってます。この後の状況では途中撤退かも知れないなぁ…

最初は舗装された林道、平坦路かと思ったら結構な登りで、延々と4.5kmほど林道歩きです。

途中で舗装路は途切れ砂利道へ。「天狗の投石」に来た辺りで暑くなってシャツを一枚脱ぎ服装調整。

1時間15分ほどで「一の鳥居」に到着し小休憩。 折り畳み自転車で来た人もいて帰り道は楽そう。

此処からが本当の登山の始まり〜って感じです。石段の先にあった鳥居を潜り「庚申山」方面へ。

「庚申七滝」の道標、多分 帰りは疲れて立ち寄らずスルーする事になると思いますけど ヘ(x_x;)ヘ

雰囲気の良い山だなぁ…って印象を受けました。ガスが幻想的な風景を作り出している所為かも。

「百丁目」表示板ある所でも小休憩、後から来た男性ハイカーにササッと追い越され〜 (゚‐゚*)

「鏡岩」を通過、此処には猟師と助けられた猿に嫁いだ娘の悲話伝説が書かれた説明板あります。

次に出会ったのが「夫婦蛙岩」重なった岩が田圃などで見掛ける蛙の様にも見えますね。(笑)

この山の守護神らしい「仁王門」の前で。薄暗いのでフラッシュ焚いたら霧雨が映り込んでます。

立木に「庚申山荘→」の表示板、もう少しかなぁ。登山ルートを横に逸れる様だけど行ってみます。

「猿田彦神社跡」手前に「満開のヤマツツジ」が一際鮮やかに朱色を浮かびあがらせていました。

広い「猿田彦神社跡」に出ました。帰り「お山巡りのみち」を一周すれば此処へ戻れるとのこと。

「庚申山荘」に寄り道して前のベンチで暫し休憩。普段、管理人いないらしいけど立派な山小屋。

「庚申山荘」を後に山頂を目指します。この先は急登箇所なども出てくる厳しい登山道らしいです。

登山道の横にはクリンソウ、クワガタソウ、コウシンコザクラ、クルマバソウなど見かけました。

江戸時代の小説、滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」にある“化け猫退治”は「庚申山」が舞台です。

この山のハシゴは少し変わった形だな。木の柱に朱塗りの四角鋼柱を固定した物が多い様でした。

大人の探検隊がワクワク冒険を楽しめる様な変化に富んだ登山道、ハシゴの先は右左どっちかな。

まさに奇岩・怪岩の山ですね。これが「一の門」と呼ばれる石門で、この中を潜り抜けました。

その直ぐ先に「お山巡りのみち」への分岐、山頂へ登った帰りに此処から周回コースに入ります。

上から覆いかぶさるような岩場の登山道が所々に出て来るので、頭を低くして注意深く通過〜

両方の大岩が迫ってくる感じで、通り抜けるのに圧迫感を感じさせてくれる場所でした <(゚ロ゚;)

ヒメウツギ、珍しいミヤマハタザオ、カラマツソウに、黄色いのはミツバツチグリかなぁ。

やったぁ「庚申山」征服〜 荒田は栃木百名山88座目に到達しました。ご一緒頂いた仲間のおかげ。

山頂到着時間帯は幸い霧雨・小雨も去った様でお弁当を開くことが出来ました。ヨカッタねぇ。

鈴木さんお勧めの甘酒も頂き、下山前に記念写真。松本さん2度目の登頂、お付き合いアリガトウ…

帰りは「お山巡りのみち」を通り、この時期咲く はずの「コウシンソウ」を見てから帰る予定です。

「お山巡りのみち」分岐迄は来た道と同じルートを戻りますが、こんな厳しい場所あったかなぁ?

「お山巡りのみち」入口。俺、行っていいかなぁ?鈴木さん、上級者認定するから入っていいよ(笑)

分岐地点から「お山巡りのみち」はコースタイムで105分、難所続きで結構時間が掛かる模様。

此処が「メガネ岩」らしいです。メガネって云うより仮装舞踏会のマスクの様にも見えますね。

相変わらずガスは濃く薄暗くて光量不足、写真は綺麗に撮れません。雨降ってないだけマシですが。

この鉄ハシゴ、途中に繋ぎ目があってグラグラと安定しないので、登るのには苦労しましたョ。

今は整備され吊り橋で楽々通過できますが、昔の登山道は何処を通って渡っていたのでしょうね?

吊り橋の先にある岩の割れ目が「鬼の耳こすり」と呼ばれる場所でしょう。何とも凄い所です。

一度来た事のある松本さんによれば、この吊り橋渡って登り詰めた所が「庚申草」の群生地だと。

シロヤシオ、庚申小桜、下二枚の写真が「庚申草」絶滅危惧種で、この場所は天然記念物指定です。

何とか「庚申草」も見る事できたので、サッサと下山に掛かります。この先、下り一方のルート。

笹原の九十九折れ登山道を下って来ると青屋根の建物が見えました。こんな場所に何だろう?

青屋根建物は「宇都宮大学ワンダーフォーゲル部」が所有する山荘なんですね。使っているのかな。

山荘を過ぎると、すぐ先に朝通過した「猿田彦神社跡」、これで「お山巡りのみち」周回完了。

神社跡からは距離にして2.3kmの下りだけど、山道なので凡そ1時間程掛かり「一の鳥居」へ。

「一の鳥居」から更に1時間で「銀山平」上側の車止めゲートに戻りました。結構 速い方かも。

山で見掛けた花達、ヒメウツギ、ミヤマハタザオ、カラマツソウ、キジムシロ(左上から右回り)

耐震補強工事で休館中の国民宿舎「かじか荘」、営業してれば此処で温泉に入れたのにね。残念!

雨模様だったけれど無事に登山を終え駐車場へ。今回の「庚申山」は中々、魅力的な山でした。

18kmを歩き通し、足裏もジンジンしています。帰路、日光「やしおの湯」で疲れを癒しました。

(レポート作成:荒田)
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